CLT(Communicative Language Teaching)の実現を目指す英語の先生、教師は読んどかないと。「コミュニカティブな英語教育を考える」
コミュニカティブ・ランゲージ・ティーチングの実現はなかなか難しいもの。この「コミュニカティブな英語教育を考える」は、コミュニケーション能力の育成を目指した英語教育の理論、そしてその目指すところを、分かりやすく解説するとともに、どのように実施していけばよいのかを具体的に示している一冊です。
※この本は日本の英語教育界に貢献している上智大学の吉田研作教授の定年退職記念として、上智大学CLTプロジェクトのメンバーが作成した書籍です。
本書の構成
このような構成で本書は組まれています。
▼第1章「全体概論編」
コミュニカティブ・アプローチが生まれた理論的背景をまとめています。
▼第2章「授業実践編」
小学校、中学校、高校、大学、それぞれについてのコミュニカティブな英語教育の実践事例を掲載するとともに、フランス語、スペイン語、日本語、手話教育におけるCLTの実践事例を紹介しています。
▼第3章「理論編」
教授法歴史から、英語学習評価の5W1Hなど、様々な人の理論を元に、CLTを考える上で欠かすことのできない、また実践の背景にある考え方が分かります。
▼第4章「展望・課題編」
学習指導の要領や、教員の育成や研修など、日本の英語教育の現場について今後、考えていかなければならない問題について述べています。
▼第5章「特別編」これからの日本の英語教育を考える
上智大学の吉田研作教授の特別インタビューで、日本のCLTの歴史、これからの展望について知ることができます。
さらに、CLTを実現する上で
- 欠かせないキーワードをまとめた重要用語集やコラム
- 英語教育に携わるなら読んでおきたい読書案内
などの付録も充実。
なぜ、英語を学ぶのか。入試や就職のためではなく、自分の意思や思いを伝えるために学ぶものであるという語学学習の原点であるコミュニケーションについて書かれています。
グローバル化が進む現在において英語力は重要で、また、それを学ぶ人も多くいます。
でも、本来言語とは相手と円滑なコミュニケーションを取るための手段。根本的なコニュニケーションというところに着目しながら、英語学習について語られている本書は、現在、英語教育を通じてコミュニケーション能力の育成を目指している方や実践中の現場の先生方、また、これから英語教育について学ぶ方などにもおすすめの一冊です。
この手の書籍(特にCLT)はなかなかないので、CLTの実現を目指しているかたは抑えておきましょう。
ところで、CLT(Communicative Language Teaching)ってなに?
by wikipedia
CLTは、日本語ではそのままコミュニカティブ・ランゲージ・ティーチングと言われることが多く、「コミュニケーションのための言語教育」という意味を含んでいる。言語を手段として用いた相互作用、言語を学ぶための相互作用、そのどちらにも力点を置く第二言語や外国語教育のための手法。「外国語教育のためのコミュニカティブ・アプローチ」、または単に「コミュニカティブ・アプローチ」と言われることもある。